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企業インタビュー

環境先進企業として「お湯」から地球環境保全に取り組む

地球温暖化の問題が迫ってきているいま、私たちはこの問題にどう向き合うべきか。未来に向かって私たちにできること、企業として果たすべき責任や役割は何か。本シリーズでは「低炭素化社会」に向けた企業の取り組みをレポートしているが、今回は温水や浴室関連機器のトップメーカー・ノーリツの環境活動をレポートする。

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湯生活満足企業として積極的に環境に取り組む

図1 製品を通じてのCO2排出量推移

ノーリツは1951年3月設立。兵庫県神戸市に本社を置き、温水・空調関連機器、浴室・厨房関連機器の製造・販売事業およびこれに関連するサービスを行っている。創業の原点は「お風呂は人を幸せにする」であり、お湯をキーワードに湯まわり関連機器から人々の生活を支えてきた。「湯生活満足企業を目指し、創造21計画を遂行しています」(代表取締役社長國井総一郎氏)。
同社では、積極的に環境対策にも取り組んでおり、1997年にISO14001(EMS)を取得。2000年には環境憲章を制定。全社で地球環境との共生を目指すための推進部隊として環境推進室を設立。基本姿勢のひとつとして「地球環境と人に配慮します」を掲げ、業界内でも早くから環境対策に取り組んでいる。
DNVからのISO14001認証取得は国際事業本部を初めとして行われてきたが、2009年には営業の全拠点である72事業所でEMSを取得するに至った。他認証機関からの取得もあったが、「国際事業本部としては世界に拠点をもつDNVからぜひとも認証を取得したかった」(環境推進室室長亘秀明氏)という。これは国際営業という部門の狙いと、DNVの世界展開がマッチしたからのことで、「特に弊社の経営強化につながる審査をして頂き、さらにその審査を活かした活動を独自に行うことで、PDCAのより良い活動ができるようになりました」(同)という。

審査のアピールポイントでモチベーションアップ

写真1 ショールーム内でエコをアピール

特に良かったのは、ノーリツが社会にアピールしたい点を評価して審査に組み込んでくれた点。同社では単に審査を受ける場、というのではなく、審査を社内改善活動に役立たせるチャンスと捉えて成果を上げているのである。
効果を上げているのは本審査の冒頭20 ? 30分程度、受審事業所の責任者から行うプレゼンテーション。前回の審査から今回まで、自分たちが何を課題とし、どう取り組んできたのかという点をアピールしている。「これまで自分たちがやってきたことの成果をアピールできるプレゼンを行うことで、自分たちの活動と成果を全社に知ってもらえる発表ができるようになりました。さらに、その点に対して、審査員の方々から良い評価を頂けて、より社員のモチベーションを向上させることができました」と企画推進部企画室企画グループ桐野江朋子氏はいう。
「私たちは、環境配慮商品の拡大と同時にコスト削減を図り、環境負荷も削減するということを重点的に考えており、その点を中心に審査して頂きました。環境側面だけでなく経営コストの視点からも指摘を頂き、改善に役立ちました。これまで持っていたISOのイメージとは違った審査でした」(同)という。

ISOを使った3つの具体的な環境戦略

ノーリツは環境省が定めたエコ・ファーストの認定企業となっており、製品を通しての低炭素社会の構築を宣言し、2012年にCO215%削減を目標に掲げており、昨年の段階で8%を達成した(図1)。
すでに同社が独自に推進してきた環境対策は「エコ・ファーストのコミットメントにより、よりはずみがついてきた」(亘氏)としており、具体的な環境配慮商品を強く打ち出すきっかけともなり、環境活動が商品開発につながるような相乗効果があった(写真1)。
具体的に営業本部では環境戦略の目的を三つに絞って実施することにした。(1)オフィスの紙・ゴミ・電気対策、すなわちコスト削減との融合、(2)環境配慮商品、高効率の温水器を販売をすることで、環境保全と利益確保を実現すること、(3)ひとりひとりの環境意識を向上させる、すなわち人材育成、この三つである。

エネルギーとコストを削減

写真2 ノーリツの環境対応型商品 給湯,おふろ沸かし,温水暖房ができるソーラーシステムSKYPIA ECOハイブリッドXFシリーズ

ノーリツではこの三つをさらに積極的に進めるためにEMSを最大限に活用したのである。まずショールームの遮熱効果などにより8拠点でコスト削減するなど、一歩一歩の着実なコスト削減を実現している。ちなみに昨年度は、全社で約7,000万円の削減を実現、今年度もさらなる削減を目指し全事業所で活動しているところである。「環境という切り口で社内を見直すと、まだまだたくさんのロス削減ができると思っています。省エネ・省コストは環境にも経営にも良いという意識で、活動は今後も継続して行う予定です」(桐野江氏)という。
環境配慮商品の進捗については高効率商品を展開することで、お客さま使用時のCO2削減を目指すもので、高効率給湯器の販売構成比の今年の目標21%だが、今年の9月までの段階で、全体の19%まで到達しており、目標まであとわずかの段階まで進んでいる。販売台数から計算したCO2削減量はこれにより年間約16,000トンとなり、大きな環境負荷の低減となっている。さらに新商品を積極的に打ち出したり、熱効率の悪い長期使用機器に対しては故障前に買い換え促進などを行った。これは1台につき1万円のギフトカードを直接顧客に還元するキャンペーンで、同社が初めて試みた企画として注目された。
このほか、営業部門での環境対策では「くらし快適!エコライフフェア」などと打ち出した展示会、住宅版エコポイントを利用したリフォーム分野の拡大販売なども実施した。他、給湯器以外、新エネルギー分野への進出も積極的で、太陽熱利用、太陽光発電なども展開している(写真2)

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