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自動車産業の進むべき道

第5回‐『フェラーリ -パフォーマンスの追及-』

フェラーリはただの車ではない。アートである。
イタリアのフェラーリ工場ではISO認証がフェラーリの更なる品質向上に寄与する。

世界中のドライバーはフェラーリを所有したいと熱望する。
このイタリア製の品質基準は他に匹敵するものがない

モデナのマラネッロにあるフェラーリの工場は、世界のどこの車工場とも違っている。静かな、自然光に恵まれた、木々に覆われた大自然の中にある。
「こんなすばらしい環境で働ける自動車工場は他にはないと思うよ。」とフェラーリのインダストリアルディレクターになって3年目のFranco Magagni氏は言う。彼はボローニャ地方出身のメカニカルエンジニアで、フィアットシステムで働いてきた。現在フェラーリはフィアットグループの傘下にある。Magagni氏の主な業務は、製造、品質管理、購買、そして最新技術と部品の開発である。
「フェラーリはアートである。広告には一銭もお金をかけたことがない。フェラーリブランドは車自体が証明しているからだ。古い車ほど価値がある。40年以内に製造されたフェラーリなら、パーツの取替えが可能なんだ。」とMagagni氏は語る。フェラーリには年間4000台しか製造しないという指針がある。(全てハンドメイド)

ISO認証

DNVはISO9000とISO14000に基づいて、環境への配慮と業務の効率化を目的として、フェラーリの認証を行ってきた。「ISOの評価と認定により、品質は向上し環境への配慮が改善されるだろう。」とMagagni氏は言う。フェラーリのマネジメントシステムは企業理念を映し出している。「彼らは時間をかけてじっくりと我々にとって重要な問題点を探り出してくれた。その的確な指摘に我々は感銘を受けた。」とMagagni氏は言う。
「ISO14000の認証は、理想の製造環境を追求した結果である。ISO9000を取得した後、我々は14000の取得も目指すことにした。1994年から認証に向けて動き、激動の時期を生き抜く為、フェラーリは品質に常にこだわってきた。技術革新と品質改善を推進するため、フェラーリは品質マネジメントシステム認証を受けることに決めた。認証取得することが目的ではなく、品質管理を向上していくツールとして十分に活用できると考えている。」

パートナーとしてのDNV

「我々フェラーリは常に最高品質を目指す。そのために、もっとも信頼できる監査機関が必要だった。それがDNVだった。」とMagagni氏は説明する。「DNVの影響は我々にとってとても大きかった。信頼できるパートナーとして認めている。」しかし、フェラーリにとってここまでの道のりは簡単なものではなかったと、Magagni氏は振り返る。
DNVイタリアLeonardo Omodeo-Zoriniは賛辞を述べる。「フェラーリはいつも真剣に我々の指導を受け入れてくれ、取り組んでくれました。」
そのことが、フェラーリの品質レベルを上げ、また環境に対する配慮にも現れている。認証を進めていく中で、不適合の数は非常に少なかった。
「今年の9月に行われた再認証の時には、我々はさらに向上できうるポイントをお伝えしただけでした。これは、彼らがマネジメントプロセスに忠実に則って作業していることを示すものでした。」と彼は言う。
1996年、DNVは生産・販売・アフターサービスにおいて、フェラーリGTラグジュアリーとスポーツにISO9000認証を認めた。マセラッティGTは 2000年に同じく認証を受けた。フェラーリ工場は1999年にISO14000取得に向けて取り組み始めた。2001年にはGT車のデザインと製造、合金鋳物、機械加工、パネル用材、塗装、組み立てにおいて、ISO14000の認証を受けた。またレーシングカーの合金鋳物、複合材料、塗装、機械加工、組み立てにおいても認証を受けた。
Magagni氏はフェラーリの成し遂げたことをとても誇りに思っている。「我々だけが唯一F1のレーシングカー製造部門でISO14000認証を取得している。我々フェラーリは、環境に配慮して生産に取り組んでいくことを妥協せずに取り組んで行く。」

「我々にとって、DNVの監査手法はとてもすばらしいものだった」

Franco Magagniフェラーリ インダストリアルディレクター

効率をよくするプロセス

「お客様は、フェラーリが品質や環境認証を受けているからといって車を買うわけではない。」とMagagni氏は指摘する。「お客様のフェラーリに対する期待は大きい。マネジメントシステムを十分に活用して、新機種開発や効率アップに繋げることが肝要だ。そうすることが、お客様の期待を超えていく力となる。」
ISO9000は品質と同時に一貫性をも導いてくれるとMagagni氏は信じている。事実、フェラーリの生産プロセスは劇的に改善され、無駄が減り、作業工程の削減や環境汚染の減少に繋がっている。

導入することで得た大きな実り

認証システム導入のメリットは従業員にも十分理解されている。技術革新は企業にとって欠かす事のできないものであり、従業員は技術革新に貢献するためにそれぞれの役割を遂行してきた。認証プロセスは何の問題もなく導入されたとMagagni氏は述べる。従業員が満足することは彼にとって重要である。彼は年に2回、全従業員と話し合いの場を持ち、新しい開発へ気持ちを奮い立たせる。「今年は200人のメンバーが週末の文化都市家族交流で表彰された。モチベーションの高い協力的なスタッフのおかげだ。」
我々は決して認証システムの導入を急いだわけではないとMagagni氏は強調する。「技術革新と同等に、職人の熟練した技術を重要なものと考えるフェラーリでは、拙速にシステムを導入して、単に壁に掲げることより、マネジメントプロセスで業績を上げることの方が大切だと考えた。」

専門知識の保持

資源の削減や環境に配慮した工場設計以外においても、マネジメントシステムは、フェラーリにおける人員流出の減少に貢献している。ISO14000の実施に伴い、労働者の流出がほとんどなくなった。
「恩恵は想像以上だ。新しい人材を雇ったりトレーニングする費用が削減できたことは大きい。また、従業員が高い意識を持つことで品質的にも生産的にも目覚しい成果をあげることができた。秩然な労働環境が計り知れない価値を生み出している。」とMagagni氏は断言し、締めくくった。

DNVはマラネッロ工場にISO9000とISO14000を認証した。

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