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株式会社ノーリツ インタビュー01

2007年、株式会社ノーリツはISO14001の国際統合認証取得に成功した。
生産工場から事務系事業所まで広い範囲で取り組む理由について、今回の認証取得に深く関わった3名の担当者に話を伺った。

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事務系での認証取得は、本当の意味で会社全体で取り組むため。

-----環境マネジメントシステム(EMS)のISO認証を1997年に国内工場で取得して以来、世界での取得も広げていますが、その取り組みのきっかけは何ですか?

日置:工場では14001の認証を取得することが、時代の要請でもあり、認証なしには企業として生き残れない状況ではないかと思います。国外に生産や販売の拠点がある以上、そこでの取得も当然必要なものだと考えています。それから、やはり海外でも京都議定書などのこともあり、環境への関心はクローズアップされています。特にヨーロッパは環境配慮の基準が高いですね。またアメリカも低NOX 化を進めるなど、世界的に環境の対策基準は高まっています。

-----今回の取得では、事務系の事業所もあります。環境マネジメントシステムのISO14001といえば工場のイメージが強いですが、オフィスにも適用範囲を拡張した理由を教えてくれますか?

日置:OA機器の導入に伴ない、世界的にオフィスのCO2排出量が増加していることも一因ですが、やはり企業としてしっかりと環境に配慮している面を、工場だけでなくすべての従業員一人ひとりが意識できるようにする重要性を感じたためです。私たちのようなスタッフや推進者も他人事ではなく、自分たちが取り組んでいるという実感や参加、参画の意識を向上させたい。そんな点に着目して、事務系でもISO14001の認証を取得しようと考えたわけです。

-----環境マネジメントは特に事務系の事業所の場合、目標の設定や社員に周知、理解させるのが難しいという話も聞きます。その点はどのように行っているのですか?

日置:環境影響の側面から企業が環境を考える上で必要なことを抽出しました。中心は紙、電気の使用、廃棄物の処理です。リサイクルも大切な要素になりました。
そこから決定した内容をただ文書化するだけでは社員に伝わりにくいので、環境の目標や方針を掲げた上で、使用した電気や紙などをコストの面からグラフにして、誰が見ても電気代やコピーにいくら費用がかかっているのか明確にわかるようにしています。

関 :それから、航空便の使用を控えるように目標を立てて活動をおこなっています。商品の輸送は基本的に船便を使っているのですが、緊急を要するとき、お客さまが急ぎで発注された場合に限って航空便を使うことがあります。航空便を使うとCO2排出量では概算で約40倍もの差が生じ、さらに費用もはるかに多くかかってしまいます。環境だけでなく、コスト管理の面からも、その点は見逃さずPDCAのシステムを回していくようにしています。また、社内向けに環境ニュースというのを発行しています。ISO14001の認証取得をした事業所のことなど、ノーリツグループの環境に関する話題を掲載しています。

亘 :社内全体の意識を高める意味合いも込めて、国内外を問わず、ノーリツの環境活動を社員へ周知するようにしています。ISOの活動を浸透させることは難しいと思うこともありますが、対策は「何度も言う、何度も伝えること」。この仕事をずっと続けてきていますが、やはりこれしかないようです。

海外への導入は綿密なベンチマーキングも実施。

-----国際統合認証にあたって、ISOのルールは日本のものを基本にしていますが、海外へ導入させるのには法律やインフラの面で苦労したのではないですか?

日置:それはもっとも苦労した部分のひとつです。現地の情報は、現地の人には集まりやすいですが、こちらは言語も違いますし、集める効果的な手段もはっきりとはわかりませんでしたから。自分たちで構築を進める中、ベンチマーキングで先例を参考にすることもありました。

亘 :ベンチマーキングではいろんな法律は各国違う、言葉もわからないこともあり、工場が海外の同じ地域にある日系企業(リコー、松下電器産業等)を見学させていただいたりもしました。社内の周知に掲示板を利用するなど、運営ツールの部分は参考になりましたね。また、海外と日本とで環境への考えかたがかなり違うこともよくわかりました。たとえば日本は夏場のエアコンの設定温度を28℃にするのが推奨されていますが、中国は25℃であったり地域でバラバラです。<br />ノーリツのやり方として、苦労することになるとしてもコンサルティングなしでルール決め、運用をするというのがあります。苦労した部分はノウハウとして残り、後々になって役立つものだと思っています。

-----海外の事業所での意識向上を感じるところで、具体例があればお教えください。

関 :ノーリツアメリカではISO取得の前からではありますが、各事業所で整理等を推進する5S委員会を運営していまして、環境の仕組みを取り入れた活動を続けています。オフィスでは、ゴミ箱を2つ並べて一般ゴミと再生紙用のゴミを分別するようにています。特におもしろいと思ったアイディアは、アルミ缶のようにリサイクルできるものをスタッフみんなが集めて回収業者に持っていく活動ですね。これはお金が返ってくるそうです。ちょっとしたことですが、意識はかなり向上してきているのを感じますね。それから、どこのオフィスでも進捗管理ができるよう、掲示板に電気やCO2などの目標と実績を掲示しています。

-----DNVの審査はリスクアプローチ型の審査を実施していますが、今回の国際統合の審査はいかがでしたか?

日置:こちらが目指すべく設定した目標やリスク対策について、重点化すべき事項や是正すべき点に率直にお話、アドバイスをいただけるのがよかったですね。

国際統合認証ということもあり、情報を集めるのに苦労した法律の部分でもしっかりと分析いただけました。これからさらに海外の拠点へISOを拡張していく、すでに取得している事業所をより改善するための参考になることもたくさんありました。

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取締役副社長  国際事業本部長  熊澤 英和氏

今回のプロジェクトの総責任者。
いち早くマネジメントシステムの重要性を認識し導入に尽力したプロジェクトの中心人物である。

国際事業部 事業部長 日置 清 氏

開発設計、品質管理、製造、香港関連子会社勤務等を経験し現職。海外販売・生産関連の分野を中心にに力を注いでいる。

CSR推進部 環境推進室 室長 亘 秀明 氏

温水・空調機器の開発設計、品質保証(ISO9001)推進業務を経て、現職。ノーリツグループの環境推進、環境経営を担う。

国際事業部 技術グループ 副参事 関 耕治 氏

品質管理、品質保証の業務を経験。海外拠点を統括する国際事業部技術グループでは、現地への販促技術支援、新規国の認証取得推進活動、環境規制やリスク対応等を担当。