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インタビュー(1)
旧自治省の地域活力創出事業により建設された夢実耕望の工場があるのは、 豊かな自然に恵まれた岩手県の北端、二戸市。 最新鋭の機器と品質マネジメントシステムISO9001による品質管理体制が整備され、 高品質な健康食品を世に送り出している。
製造許可の必要ない健康食品だからこそ、
国際的に通用するルールを確立する必要があった。
代表取締役 小林 金夫 氏

-ISO認証取得に取り組まれたきっかけや目的をお聞かせください。
私がもともと医薬品メーカー出身だったこともあり、品質管理のためのルールは作っていましたが、会社が大きくなるにつれて従業員の数も増え、そのルールに対する意識が薄れてきていました。今後、より発展していく中で、会社のルールを明確にマニュアル化し、新入社員等にも確実に、作業工程の内容が教育されていく仕組みを作る必要がありました。
また、私たちが行っている健康食品の製造というのは、食品衛生法上の区分が「その他の食品」にあたるため、現在は医薬品のように明確な製造ルールが定められていません。そのような点では、世間に品質管理をアピールし、他社と差別化する狙いもあります。
-食の安全という面で、製造工程のほかに、品質管理に気をつかっていることがあれば、教えてください。
製造のプロセス、作業以外の部分では、どのような原料を選ぶかということも重要です。農薬等の問題もありますので、値段だけでは選べません。一流の原料メーカーから取り寄せるなど、ある程度の基準を設けています。同時に、アレルギーなど、消費者にとってわかりやすく確実に伝わる表示も考えていかなくてはなりません。
-認証を取得、維持するために、社員全体へ周知、実行はどのように行っていますか。
毎週月曜日の朝、全社員参加の全体朝礼を行っており、その中で1週間の評価を発表しています。また、清潔な食品工場をという第一目標をたて、5S運動を徹底しています。このことについては、社員全員が意識をしはじめ、全員で工場をきれいにしようとする意識が出始めています。
-今後もマネジメントシステムの仕組みを維持していくためには、何が重要でしょうか。
現在は、各担当グループごとに、水曜日と金曜日に1回ずつ、明確な目標を決定し、評価と改善を行うようにしています。この活動はマネジメントシステムを維持するために必要なことですが、今後の課題としてグループリーダーの育成が重要だと考えています。
-DNVでは重要なリスクを解決するため審査をすすめております。実際に審査を受けて、いかがでしたか。
ISO認証のために作成したルールは単純なミスを起こさない仕組みを重点目標にしています。審査では、それらの仕組みについてどのような工夫ができているかなどを確認しました。ISOを単なる認証資格としてではなく、今後マネジメントシステムとして維持改善の機能を働かせていく面で、ありがたく感じました。
詳細な作業指示書を作成したおかげで、
口頭での注意と指示が減りました。
取締役工場長 久保田史 氏

-ISOの品質マネジメントシステム認証に取り組むと決まったときに感じたことは何ですか。
ISOの品質マネジメントシステムの存在については、知っていましたし、いずれは必要になる、また、先のばしにできない課題だと考えていました。構築の作業を開始した当初は、ルールや管理事項が増えることに対して、大変ではないかという心配もありました。
-認証の取得準備は何名で担当しましたか。
準備を担当したメンバーは6名です。品質管理部と製造部のリーダーから選出しました。
-ISO構築のために会議等の打ち合わせはどのくらいのペースで行いましたか。またそのときのスケジューリングはどのように調整したのですか。
会議はコンサルタントの方が来るタイミングにあわせて月に2回程度、隔週火曜日に行うようにしました。なので、会議のスケジュールは、メンバーであわせるのではなく、あらかじめ決めた時間を空けるようにしました。
-導入前からのルールで、ISO認証にも流用できたものを教えてください。
ISOの要求事項のひとつにトレーサビリティの項目があり、製品の製造過程を関わるデータを管理・調査(トレース)できるようにする必要があります。夢実耕望では製品に使用する原材料のロットを3年間トレースできるようにしていましたので、この点などは、ほぼ流用できました。

-それでは、今までと大きく変えたルールは何ですか。
ISOだからというわけではありませんが、製造部だけで判断していた出荷のルールを見直し、品質管理部と製造部両方の判断により行うように変更しました。導入前より品質管理部の社員を1名増員し、対応しています。
また、社員のスキル評価も大きな変更点ですね。たとえば、錠剤の目視検査は技能が求められる作業工程なのですが、認証を導入するまで、そのスキルの有無についての記録はありませんでした。今では視力などの詳細な条件まで定め、社員を配置しています。
-ISOの品質マネジメントシステムを導入してよかったと感じている点を教えてください。
一番に思うのは、口頭での指示が減り、作業の流れがよくなったことです。一度注意したことをきちんと記録して残すことで、同じ作業を1ヶ月、2ヶ月後にすることになった場合も、覚えていないのでミスをする、ということはなくなりました。また同時に、作業の中心になるキーパーソンが休んでしまっているときも詳細な指示書があるので、作業が滞ることもなくなりました。

株式会社夢実耕望
本社:〒028-6902
岩手県二戸市浄法寺町明神沢56-2
Tel:0195-39-1104
設立:平成13年3月
従業員数:65名

代表取締役 小林金夫 氏
1946年生まれ。取締役工場長として2001年に入社。2005年9月30日より代表取締役に 就任。 周辺地域の活性化まで視野に入れ、夢実耕望のさらなる成長に挑み続けている。

取締役工場長 久保田史 氏
2002年入社。製造部と製造管理課での業務を経て2005年9月より取締役工場長に就任。品質管理業務全般および新規製品の立ち上げに携わっている。
取得までの流れ
| 2005年10月 |
|---|
| ISO認証取得を目指す取組みを開始。 |
| 2005年11月 |
| 準備担当者を決定。 リスク分析の開始。 |
| 2006年4月 |
| DNVへの監査依頼。 ISO文書が完成。 |
| 2006年6月 |
| 内部監査を実施。 |
| 2006年8月 |
| DNVの監査を実施。 |
| 2006年12月 |
| 認証取得 |

